認知症のご相談 みかわ薬局 


認知症は、その予備軍を含めると今や65歳以上の4人に1人の割合といわれています。

今後ますます増えると予想されますが、早期からの予防が自分自身で可能です。

 

アルツハイマー型認知症は、70歳を超えると発症が増え始めますが、その25年前から原因物質であるβ-アミロイドが蓄積し始めます。ということは、45歳からもう予防の対策をとっておいた方が良いということです。認知症を予防していきましょう!!

 

 

 ◆認知症と物忘れ◆

 

認知症外来での 認知機能(物忘れ)検査

 

  あなたは今、おいくつですか?

  今日は、何年・何月・何曜日ですか?(西暦でも年号でも構いません)

  ここは、どこですか?

(場所でも建物名でも「イスの上」といった回答でもかまいません)

  次の3つの言葉を、すぐに頭の中で答えてください。

【さくら  ねこ  電車】

もう一度同じ質問をしますので、よく覚えておいてください。

  簡単な計算をします。

1007=  937=?】

  3つの数字を言いますので、頭の中で逆に言い返して下さい。

2  8  6

  今度は4桁です。

9  2  5  3

  先程覚えてもらった3つの言葉を思い出して下さい。

  5つの品物を覚えて下さい。

【時計】 【めがね】 【ボールペン】 【はさみ】 【歯ブラシ】

  バラバラでも良いので「5つの品物」を思い出して下さい。

 

  野菜の名前を10個思い出して下さい。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

ほぼ全問正解(30点満点)が望ましいところですが、いかがでしょう?

 

喫煙・飲酒の習慣があり、血圧も高かった63歳の男性は、あるとき大切な書類を電車に置き忘れるなど、社会生活に影響が出る物忘れが始まり、受診してみると↑の認知機能検査は16点。側頭葉の委縮も確認されました。そこで治療薬を中心にイチョウ葉エキスなども使いながら、禁煙、運動など生活習慣を改善したところ、一年を経過して認知機能が良好のまま維持されています。

 

又、69歳でアルツハイマー型認知症と診断された男性は、すぐにジョギングを始め、72歳で10Kmマラソン、75歳でハーフマラソン、78歳で東京マラソンに出場。その後の認知機能検査では18点と、基準となる20点前後で頑張っておられます。

 

 

このように人間の脳は、頑張ればまだ働ける細胞がいくらでも残っています。努力することで、進行を止めたり遅らせることもできるのです。あきらめないでできることをやってみましょう!

  

◆脳を刺激する◆

 

物忘れなどで困っている方の脳の状態を良好に保ち続けるには

「脳に良い刺激」を与え続け、脳を活性化させることが大切になります。

逆に避けたいのが「悪い刺激」あるいは「脳を活動させないこと」です。

とはいえ、日常生活で脳を活性化させるのは大変と思われるかもしれません。

そこで、ちょっとした時間で出来る方法があります。人生における全ての体験、

全ての情報を総合的に思考しながら、ランキングを付けて「一番」を決める。

その過程において脳がものすごく働きます。誰かと待ち合わせをしている

わずかな時間でも構わないので、何かのランキングを決めて遊んでみてください。

脳の活性化には非常に有効です。

 

  適度な運動

どんな運動でもムダにはなりません。散歩、体操、NHKのテレビ体操でも非常に効果があります。ただ、脳の老化防止や動脈硬化予防という点では「水中ウォーキング」が最も効果があります。60分動いたあとでは、明らかに脳全体の血流が良くなります。

 

  趣味

できれば文化系と運動系の趣味を一つずつ持つことで、限りなく物忘れを押し返すことができます。

  

  勉強

本を読むだけでも良いのですが、おすすめは「試験勉強」と「試験」を意識することです。例えば、孫に本を読み聞かせることを念頭に面白く読む練習をします。

それが「試験勉強」そして実際に読み聞かせて「面白かった」などの反応をみる。それが「試験」になります。読んだ本の感想文を書いたり誰かに話すことも試験にあたり、脳が働きます。

 

 

  ④ 生活習慣ノート

   大学ノートの見開き2ページで、左側に 左脳を使って、箇条書きで一日の出来事を記録、右側は芸術的な右脳を使って、絵を描いたり、自分で撮った写真を貼ったり、短歌を詠んだりします。こうしたノートを付けている人と付けていない人とでは、認知機能の悪くなり方が全然違うことが解っています。

 

   五感刺激

五感(視覚・味覚・臭覚・聴覚・触覚)様々な刺激を与えることで脳を刺激します。

 

 

   コミュニケーション

ご家族との会話も大事ですが、週3回くらいは他人と話す環境があると良いと言われています。外に出て新しい人と接し「初めまして」のあいさつができる環境に自分を置きましょう。

脳を刺激して認知症を予防、改善しましょう!

 

◆生活習慣病と認知症◆

 

喫煙や運動不足、また糖尿病、高血圧、肥満、動脈硬化などの生活習慣病があると、認知症を発症しやすくなります。食事や運動に気をつけ、きちんと睡眠をとりストレスをうまく回避しましょう。

 

食事は、地中海式料理を取り入れましょう。

肉中心なら魚介類中心に、サラダ油ならオリーブオイルに、赤ワインのような抗酸化作用のあるものや緑黄色野菜を多めに取り入れましょう。

 

生活習慣を改め、

認知症を予防しましょう!!

 

 

ヨーロッパでは、「高齢化社会のニーズに応える健康成分」として愛用されているイチョウ葉エキス